SustainableRunners vol.3 チームでつかんだ『SDGsポスター最優秀賞受賞』
「社内で議論し、SDGsについて多様な気づきを得られたことに意義があったと思います。」
アートディレクター 市川真由美
「地道に、休まないで種を飛ばすことで、遠くへ伝わっていくと考えています。」
コピーライター 酒井勇二
「タンポポの種をグループ内に蒔き、じっくり育っていけばと思いました。」
アートディレクター 吉田智子
「子どもの分が廃棄にならないよう、レシピやお弁当の工夫で食品ロスを意識しています。」
アートディレクター 大木友里
「Sustainability Runner」では、サステナビリティを実践するグループ社員を紹介していきます。今回は、JAAA(日本広告業協会、以下略)主催2021年第3回「SDGsポスター」コンテストで「最優秀賞」を受賞したスコープ社員の市川真由美さん、酒井勇二さん、吉田智子さん、大木友里さんの4名をご紹介、応募の経緯や制作期間の様子などを聞きました。スコープにとっては、昨年の戸口さやかさんに続き、2年連続の「最優秀賞」受賞となります!
【JAAA SDGsポスター募集】
JAAAでは、SDGsをテーマにポスターのコンテストを実施。第3回目は、「大きな変化の時代に、未来志向の視点で 社会課題の解決に何が求められるか?」「これからの社会のために、広告人だからこそできることとは?」のテーマで作品募集。 51作品の中から最優秀賞1作品、優秀賞2作品が選ばれました。
(写真:最優秀賞受賞作品)
(写真:受賞メンバー4人)
【Interview】
Q 最優秀賞受賞おめでとうございます。応募のきっかけや、制作中の様子について教えてください。
市川:2021年の10月末に部内で「今回はコンテストに出ないの?」という声がありました。応募の締め切りは11月末とのこと、さっそく「みんなでやりましょう」と部内で声をかけて手をあげた8名が参加、その中で4人とチームを組みました。私と吉田さん、酒井さんは3年前、社内サステナビリティ推進の有志として草の根活動をしていたメンバーで、その時の素地が活かせました。
2020年に社内SDGs推進スローガン「SDGs Challenge」のクリテイティブとして作ったタンポポのデザインがあります。そのタンポポの考え方が今回のポスター応募テーマにハマると思ってあらたに制作を進めました。
吉田:チームで制作したことは大正解でした。昨年は個人で応募したのですが、途中で作品のブラッシュアップに行き詰って、そこから表現が発展しないということがありました。今年は、部内で意見を出し合い様々な発想にも気づくことができました。アイデアを高めるためには、他者どうしの知識や気づきを多く引き出す意見交換が大切であると改めて感じました。SDGsを達成することにも通じることだと思います。
Q 今回はスコープからの応募数がとても多かったですね。ご感想は?
酒井:応募する人が多かっただけに、切り口やポイントが独特のものがあって、それぞれの作品をみんなで見て刺激になりました。前回、同じ部署の戸口さやかさんがこのJAAA SDGsポスターコンテストで最優秀賞を受賞したこともあり、私たちも自分の作品を審査してもらえるよいチャンスだと前向きに考えていました。それぞれ日々の業務に追われ多忙ですが、そんな中でもこのチャンスに乗らなくては、クリエイターとして面白くないですよね。
Q コンテストを機に、自分たちで調べてみたこと、あらためて知ったことはありましたか。
大木:私自身は、SDGsについての知識はまだまだです。コンテスト参加をきっかけに、SDGsについてインターネットで調べてみると、環境だけでなく、社会のこと、経済のこと…カバーしなければならない分野が広く、個々の情報量も多く、圧倒されました。SDGsの17の目標に向き合った時、多くの人が「自分は何ができるのだろう?」という問いにぶつかるのではないでしょうか。自分ごととして捉え、前向きになるのはきっかけがないと難しいと思います。
そんな中、私の場合は子ども向けのコンテンツに触れることで、自分ごとに転換できました。SDGsは遠い世界の話ではなく、子どもの将来にかかわる大切な部分だと思えるようになったのです。子どもと食事をするとき「食べ物を大事にする」という、日常の生活をていねいに過ごすことでもSDGsに貢献できるのですね。
Q ポスターで描かれたタンポポのデザインは、スコープグループの社内SDGs推進スローガン「SDGs Challenge」のクリエイティブの発展形ですね。社内から社会へ新しい方向に向けたたんぽぽについて、詳しくお聞かせください。
吉田:タンポポをモチーフとして選んだのは、「スコープグループのサステナビリティサイト」のメインビジュアルを考えた時です。2020年の夏ごろで、スコープのSDGsもまだ種をまく段階だと思い、グループ内にタンポポの種をまいて、グループ内に根付いてくれればと思ったのです。その後、社内SDGs推進スローガン「SDGs Challenge」のロゴもタンポポをモチーフにし、「SDGsの達成に向けてチャレンジをしていこう!私たちのチャレンジの種がいつかどこかで花となり、きっと実る」という思いを表現したデザインにしています。
(写真:「SDGs Challenge」シールのデザイン)
市川:今回のコンテストでは、SDGs推進のために広告業界が積極的にアイデアを提供することが必要だと思い、17の目標とターゲットを種に置き換えました。タンポポは、今回のコンテストのテーマで表現する広告の役割にとても合致しています!
吉田・酒井・大木:ホント!
Q では、「アイデアの種を飛ばそう」というキャッチコピーをつくった時、どんなことを考えましたか。
酒井:「広く、遠く、はるか遠く、種を飛ばす」というボディコピーも合わせて、広告業界の積極的なアイデアの発信について提案しました。私たちは、「地道に、休まないで種を飛ばすことで、遠くへ伝わっていく」と考えています。SDGsについて世の中の人々に知ってもらうことに際し、極端な飛び道具があるわけではありません。SDGsはブームでもないし、「いいことをしていますよ」というアリバイ作りでもありません。未来への子どもたちへの約束だと思います。私たちがメッセージ発信することでさまざまな人に届き、行動に移せる社会を目指そうと考えています。その想いを作品に込めました。
Q このたびの最優秀受賞作品を、スコープ本社社内では展示しています。評判はいかがですか。
市川:会った人や、社内SNSで「おめでとう」とお祝いの声をいただきました。社内SNSで速報として発表していただき、その後、リーダー陣が参加する会議でも受賞を報告できました。
賞をいただくことは光栄ですし、社内やオンラインでディスカッションでき、いろいろな気づきを得られたことに大きな意義があったと思います。「2022年の秋のコンテストも、がんばるぞー」という空気もありました。
Q 最後に、皆さんがふだん行っているサステナブルな取り組みを教えてください。
大木:私が意識しているのは食品ロスの削減。家族の食事を作る際、子どものぶんが廃棄にならないよう、レシピや、お弁当づくりを工夫しています。
酒井:リモートワークが日常になり、自炊が増えました。期限切れ前の安い食材を買うようにします。
吉田:ごはんのリメイクを始めとし、無駄を出さない取り組みを継続しています。夏頃までは畑を借りて野菜を育ててました。コンポストでの堆肥づくりにも興味があります。
市川:私は食べられる分だけ買う、消費期限が近いものを買うことを自分なりのルールとしています。袋をもらわないチャレンジも続けていて、洋服や雑貨も、どんどんエコバッグに入れる習慣ができています。規格外野菜なども月に1~2回頼んで、頑張って料理しています!
【Impression】
2020年3月にスコープのサステナビリティ基本方針が策定され、その半年後2020年9月にタンポポをメインビジュアルにあしらったスコープグループのサステナビリティサイトがオープン。小さな種が初めてまかれた瞬間で、社内のSDGsに関する意識がぐっと高まりました。そして2年後のいま、サステナビリティについて「社会への発信」にチャレンジしている4人は素晴らしいです。スコープグループは2020年度から休むことなくたくさんのアイデアの種をまいています。そして2022年度も未来を変えるアイデアをまき続けます。